こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。
先日こんなツイートをしました。
【不動産投資のリスクランキング】
第1位 地震
保険は50%までなのでリスクとしか言いようがない…
第2位 金利上昇
現在最低金利なので今後上がる可能性しかない…
ただ大きく上がる可能性は低い☝️第3位 事件・自殺・事故
これも保険では到底カバーできない
対応策は防犯カメラぐらいか🤔— 不動産投資家MASAセミリタイア中 (@2103ou_masuke) March 23, 2021
私は不動産投資はローリスクミドルリターンだと発信していますが、それは不動産投資の場合、ほとんどのリスクが事前に回避可能だからです。
しかし中には、自分でコントロールできない不可抗力リスクも存在します。
これらのリスクは、発生する可能性は低いですが、起こってしまった場合は甚大な損失になる可能性が高いリスクです。
そこで今回は、不動産投資のリスクについて解説していきます。
不動産投資をするのであれば、絶対に知っておくべき内容になっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
こんな方におすすめ
- 不動産投資のリスクが知りたい
- 防げるリスクと防ぎようのないリスクを整理したい
- リスクの予防やヘッジ方法を知りたい
コンテンツ
不動産投資のリスク
不動産投資の防ぎようのないリスクは以下の6つです。
ポイント
- 天災リスク
- 金利上昇リスク
- 事件事故自殺リスク
- 家賃下落や空室リスク
- 修繕リスク
- 戦争リスク
それぞれ解説します。
天災リスク
不動産投資の中で考えられる最も大きなリスクが天災リスクです。
なぜならオーナーがコントロールできないうえに、損失が甚大になる可能性があるからです。
地震や台風、大雨による浸水などのリスクがあります。
特に地震は100%カバーできないため、不動産投資を続ける限り、常にこのリスクと付き合っていかなければなりません。
他の天災であれば、保険でリスクヘッジすることが可能です。
火災保険は「住まいの総合保険」と呼ばれ、あらゆる天災や事故の補償が可能です。
そして地震保険は、この火災保険とセットでの契約が必要です。
地震保険の保険料は、併せて加入する火災保険の保険金額の30~50%の範囲内、保険金の限度は建物が5,000万円、家財は1,000万円までと法令で定められています。
そこで補償を大きくする方法ですが、火災保険の保険金額を大きくすれば、その分地震保険の保険金額も大きくすることができます。
私たちオーナーにできることは、地震保険加入と事前にハザードマップなどで災害リスクを調べることぐらいです。
自治体によっては揺れやすさマップなども作っていますので、参考にしてみてください。
火災保険については、下のブログ記事をご覧ください。
大家向けの火災保険はどこがいい?おすすめの補償内容と選び方
困っている人大家向けの火災保険はどこがいいの?おすすめの補償内容や選び方を教えて! こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。 不動産投資をする上で、火事や災害等へのリスクヘ ...
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金利上昇リスク
不動産投資は融資を利用することが多いため、金利が上昇すれば支払い額が増え、それに伴い収支も悪化するリスクがあります。
日本は金融緩和政策によって、下表のように超低金利状態が長期間に渡って継続しています。
これほど長期間になると、人間心理としてもう金利は上がらないのではないかと思うようになり、金利上昇リスクがあることを忘れてしまう人も多くなっていきます。
実際にTwitterなどを見ていても、金利上昇リスクについて触れている人はほとんど見かけることはなく、買いたい買いたいの一点張りで、そういった状況はとても危険だと感じています。
短期プライムレートに連動する変動金利
そもそも金利はどのような状況になったら上がるか知っていますか?
というより、何の金利に連動しているか知っていますか?
不動産投資の場合、ほとんどの案件で変動金利が適用されているかと思いますが、不動産のローンにおける変動金利は、「短期プライムレート」に連動しています。
短期プライムレートとは
短期プライムレートとは、銀行が最も信用力のある優良企業に対する貸出金利のことです。
そして短期プライムレートの変動に影響を与えているのが、日銀が決める政策金利です。
メモ
以前は、短期プライムレートは公定歩合に連動して決められていましたが、金融の自由化によって、1989年以降は各金融機関が短期プライムレートを決定するようになりました。
以前の方式と区別するために「新・短期プライムレート」と呼ばれることもあります。
この政策金利は、今後上がっていくことが予想されています。
政策金利は基本的に0.25%ずつ上げていくことになりますが、現在のアメリカのようにインフレが急速に進んでいる場合は0.5~0.75%ほど一気に上げることもあります。
もし0.5%上がると、金利2%でローンを組んでいる場合は2.5%になるわけです。
日本の場合は、経済の潜在成長率や景気状況などを考えると、金利が2%以上になることは考えにくいですが、1%でも上がると大きな負担になることは間違いありません。
ただしすぐ上がるわけではなく、金利は短期プライムレートに応じて、4月と10月の半年間ごとに見直されています。
また金融機関によっては、急速な金利上昇で負担が重くならないように、金利の上げ幅上限が定められている場合がありますので、金消契約の内容を確認しておきましょう。
金利上昇リスクへの対策4選
金利上昇も私たち投資家が事前に防ぐことはできませんが、対策として下記4つの方法があります。
金利上昇時の対応
- 借入期間を短くする
- 固定金利にする
- 繰り上げ返済や借り換えを検討
- 物件を売却する
購入時に借入期間を短くするほど、金利上昇リスクは小さくなります。
ただその分月々の返済額は増えることになるので、バランスを考えなくてはなりません。
また変動金利ではなく固定金利にすることで、金利変動の完全なリスクヘッジができます。
固定金利は金利が高くなりますので、こちらもバランスを考慮して決めなければなりません。
そして保有中に金利が上昇した場合は、繰り上げ返済や借り換えを検討するしかありません。
ただし繰り上げ返済では大事な現金を失うことになりますし、借り換えた場合はもうその金融機関は利用できなくなる可能性がありますので、じっくり検討したうえで行うようにしてください。
含み益がある場合は、売却を検討するのもいいでしょう。
そもそも金利上昇リスクについては、金利が上がっても耐えうる資金計画で購入することが重要です。
事件事故自殺リスク
これも事前には防ぎようのない大きなリスクです。
最もタチが悪いのが事件で、アパートで殺人事件が起こってしまうと、とても大きな損害が発生してしまいます。
この類のリスクに対する保険はとても弱く、完全にカバーできる保険はありません。
それでも事件事故自殺などに対する保険自体はありますので、物件によって検討するようにしましょう。
私たちにできることは、オートロックにしたり、モニター付きインターフォンにしたり、防犯カメラを設置するぐらいです。
治安が悪い地域の物件は避けることも、リスクヘッジとしては考えるべきなのかもしれません。
家賃下落や空室リスク
家賃下落や空室リスクに関しては、物件レベルの話ではなく、国全体規模でのリスクの話をします。
日本はすごいスピードで人口が減少している国です。
にも関わらず、不動産業者は不動産市況の好況を追い風に、新築戸建ての建売やマンション建設を止めることなく、過剰なほど供給し続けています。
その傍らで空き家問題が取りだたされるなど、今の矛盾した状況はいずれ供給過剰によって、私たち不動産投資家を苦しめることになります。
供給過剰により空室が増えると、家賃にも下落圧力がかかることになります。
これらのリスクをヘッジするためには、以下の対応が求められます。
ポイント
- 人口が減っている地域の物件は買わない
- 賃貸の需給が崩れている地域の物件は買わない
- 他の物件と差別化が図れる物件にする
今後は大家として、より一層の努力が必要となりそうです。
人口減少リスクについては、下のブログ記事もあわせてご覧ください。
不動産投資の人口減少リスクを検証!少子化・空き家問題の影響は?
困っている人人口減少していくのに不動産投資は大丈夫なの? こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。 2008年以降、少子化により日本の人口は減少し続けています。 人口が減少 ...
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修繕リスク
築15年を過ぎると、一気に故障などが多くなります。
エアコン、給湯器、排水管の詰まり、各種パッキン劣化など、15~20年が寿命のものが多いからです。
さらに築20年以上で、これまでに一度も大規模修繕をしていない場合は、すぐにでも実施する必要があります。
これらのリスクは、購入前にしっかり調査をすることで予測できますので、必ず修繕履歴や現地の状況は確認するようにしましょう。
戦争リスク
ウクライナ戦争が始まり、街の建物が破壊されていくシーンを見かけるようになって、このような疑問を抱いた方も多いかと思います。
実は火災保険では、残念ながら戦争による被害は補償されません。
戦争などまったく予測のつかない事態の場合、保険金の支払いがどの程度の規模になるか想定できず、保険会社が保険金を支払うことができないような甚大な被害になる可能性があるからです。
戦争による被害の免責については、各保険会社の「約款」や「契約のしおり」に、以下のような記載があるはずです。
戦争、外国の武力行使、革命、政権奪取、内乱、武装反乱その他これらに類似の事変または暴動
地震保険のように別途特約で付けれるような保険もないため、戦争リスクについては保険では対処のしようがありません。
ではどのようにリスクヘッジを行えばよいのでしょうか。
戦争リスクは完全に排除することはできませんが、少しでもリスクを小さくする方法はあります。
戦争リスクへの対処法
戦争リスクへの対処法は、以下の2つが挙げられます。
戦争リスクへの対処法
- エリアの分散
- 建物価値が低い物件の購入
どちらも購入前の対策であり、残念ながら保有後の戦争リスクへの対処法は見当たりません。
購入する物件のエリアを都道府県規模で分散することで、例えば核攻撃にさらされても、攻撃された都道府県ほどの範囲での被害に抑えることができます。
とはいえ、私は効率化の為にドミナント戦略を推奨しているので、戦争リスクヘッジのために分散させることはおすすめしません。
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ただし建物価値がない、もしくは残り少ない物件の購入のみにしておくことは、大きな効果が期待できる対処法になります。
建物が壊されても土地は残りますからね。
不適切な表現かもしれませんが、むしろ更地になって解体費用もかからないため、物件によっては評価が上がる可能性もあります。
マンションなどでも、団地などの現在容積率が大きく余っているような物件の場合は、価値が上がる可能性があります。
戦争リスクへのヘッジについては、築古物件のみを購入していく方法が最も効果的になりそうです。
今最もリスクが高い不動産投資とは
戦争リスクへのヘッジについては、築古物件のみの購入が効果的という話をしましたが、新築のような建物価値が高い物件の場合は、戦争が起こり建物が破壊されると大きな損失を被ることになります。
さらには築浅物件の場合、融資期間が長く残債も大きな額になるため、金利上昇リスクの面でも大きな負担になります。
つまり、今最も危険な不動産投資は「土地から新築アパート投資」です。
現在土地からアパートを新築する手法が人気ですが、金利上昇リスクや戦争リスクが高まっている今の状況は、とても危ないと感じています。
これらのリスクだけでなく、以下の現在の不動産投資環境を考えても、新築投資は不利であると言えます。
現在の不動産投資環境
- 不動産価格の高騰
- 建築価格の高騰
- 火災保険料の高騰
- 相次ぐ建築会社の倒産
とはいえ新築投資をするなというわけではなく、それ相応に購入のハードルを上げるべきだということです。
不動産投資は「買いたい病」という落とし穴が潜んでいます。
買いたい病に陥ると、購入ハードルが下がるだけでなく、様々なリスクに対して正しい判断ができなくなりますので、常に冷静にその時の情勢にあった投資を心がけましょう。
おわりに
いかがでしたか?
今回は不動産投資のリスクを紹介しました。
リスクについては、ヘッジ可能なリスクとそうでないリスクを、頭の中で整理しておくことは重要です。
不動産投資は、自分でコントロールできるリスクが多いので、しっかりとヘッジするようにしましょう。
不動産投資にリスクは付き物ですが、リスクをいかに小さくできるかが、投資家としての腕の見せ所であり、成功の秘訣にもなります。
リスクをただ恐れるのではなく、うまくヘッジしながら付き合ってくださいね!
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