こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。
不動産投資で最も人気があるのはアパートで、最近は築古戸建ても人気ですよね。
一方で、区分マンション投資は儲からないという話をよく聞きます。
しかし結論から言うと、区分マンションは儲かります!
しかも儲かるだけではなく、メリットもたくさんあります。
そこで当ブログでは、区分マンション投資は本当に儲からないのか、実体験を元に検証していきます。
そして区分マンション投資のメリットやデメリットも解説します。
多くの間違いに気付ける内容になっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
※この記事内での区分マンションとは、「50㎡以上のファミリータイプ」のことです。
こんな方におすすめ
- これから不動産投資を始めたい
- 区分マンション投資は儲かるのか知りたい
- 区分マンション投資の特徴を知りたい
コンテンツ
区分マンション投資が儲からないと言われる理由4選
理由として、以下の事がよく指摘されます。
区分が儲からないと言われる理由
- 管理費や修繕積立金があるため、手取りが少ない
- ボリュームが小さいため、事業規模拡大に時間がかかる
- 収入が0か100なので、空室リスクが高い
- 積算評価が低いため、融資が続かない
これらの理由は本当か、それぞれ検証してみます。
管理費や修繕積立金があるため、手取りが少ない
区分マンション特有のコストとして、管理費と修繕積立金があります。
たしかにこれらのコストは経費率も高くなりがちで、キャッシュフローが出にくい原因になっています。
しかしこの理由は、儲からないと言われる理由にはなりません。
購入判断するための計算時に、管理費と修繕積立金を加味して計算すればよいだけだからです。
そして採算が合わなければ、購入しなければよいだけの話ですよね。
ボリュームが小さいため、事業規模拡大に時間がかかる
区分マンション投資は1戸ずつ購入していくため、事業規模の拡大に時間がかかります。
また契約件数は増えるので、その分手間がかかります。
しかし区分マンション投資は、アパートに比べて家賃が3~5倍ほどと高いため、思っているほど家賃ベースでの事業規模拡大は遅くありません。
さらに退去が発生した際には、実需物件として売却して、大きなキャピタルゲインを得ることもできます。
実需物件とは
実需物件とは 「実際の需要」、つまり所有者本人が住む目的の物件のことです。
毎月家賃のインカムゲインと、転売利益のキャピタルゲインの両方が狙える、ハイブリット投資なのです。
ハイブリット投資法については、下のブログ記事をご覧ください。
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収入が0か100なので、空室リスクが高い
区分マンション投資は、空室になれば家賃がゼロになるので、失敗するリスクが高いと言われます。
たしかに1戸しか保有してない場合はそうですが、複数戸保有することで、失敗するリスクは回避できます。
それどころか、退去が発生したら実需物件として売却できるので、むしろ儲かるチャンスです。
積算評価が低いため、融資が続かない
区分マンションは積算評価が低いから融資が続かない、という人もたくさんいますが、これは間違った認識です。
正確に言うと、区分マンションの評価が特別低い金融機関も中にはありますが、ごく一部です。
多くの金融機関は、収益還元法と積算法および属性評価により、総合的に審査しています。
そして融資が下りたということは、少なくも購入時点では、総合判断で積算評価もクリアしたということです。
購入後は区分マンションだから評価が下がるということはなく、収益性や決算(確定申告)が主な評価の対象になります。
ただし不動産市況が下がり、保有不動産の市場価値が下がった場合は、積算評価を下回り債務超過に陥ることはあります。
しかしそれは区分マンションに限らず、すべての物件も同様です。
積算評価に関連する債務超過に関しては、下のブログ記事をご覧ください。
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区分マンション投資は儲からない?失敗する?実体験を元に検証
区分マンション投資が儲からないと言われるのは、勘違いや間違った認識によるものだということがお分かりいただけたと思います。
そこで次に、私自身がこれまで購入してきた区分マンションを紹介することで、本当に儲かるのか、またどれくらい儲かるのか検証していきます。
ちなみに提示しているキャッシュフローは、家賃から①管理費②修繕積立金③固定資産税④返済金⑤管理委託費を引いたキャッシュフロー(手取り)です。
区分マンション1号
私が投資家デビューした記念すべき1戸目のマンションです。
最初なので高買いしてしまいましたが、それでも失敗ではなく良い勉強になりました。
スペックは以下の通りです。
- 購入時期:平成29年5月
- 築年数:昭和59年
- 専有面積:約63㎡
- 最寄り駅:地下鉄空港線駅徒歩6分
- 購入金額:870万円(相場1,200万)
- 借入金額:750万円(15年、金利1.5%)
- 家賃:72,000円
- キャッシュフロー:315円/月
- 表面利回り:9.9%
ポイント
本物件はキャッシュフローが出る物件ではありませんが、立地が良かったこと、実需売買の相場より安かったことを考慮して購入しました。
区分マンション2号
2戸目のこのマンションは売却したため内容を忘れましたが、購入から約2年後に購入価格520万円に対して580万円で売却しました。
保有期間の毎月キャッシュフローは15,000円ほどでした。
区分マンション3号
3戸目は立地が最高に良かった物件です。
ちなみにこの物件は、一度退去が出た際に買い取り業者へ打診してみたところ、購入価格の倍の値が付きました。
売却すると短期譲渡で税金が約40%かかるため、再度賃貸で回しています。
その際に70万円ほどのリフォームをして家賃が89,000円にアップしましたが、購入当初のスペックを記載しています。
- 購入時期:平成29年11月
- 築年数:昭和61年
- 専有面積:約61㎡
- 最寄り駅:西鉄天神大牟田線駅より徒歩4分
- 購入金額:800万円(相場1,600万)
- 借入金額:700万円(15年、金利1.3%)
- 家賃:85,000円
- キャッシュフロー:5,942円/月
- 表面利回り:12.7%
ポイント
キャッシュフローは小さいですが、立地が良いことや返済期間を短くしていることを鑑みると良い物件です。
長く住んでもらっても毎月5,942円の収入があり、退去しても購入価格より相場の方がはるかに高いので、大きな利益が期待できます。
区分マンション4号
4戸目は東京の仲介業者から買った物件です。
一度10万円ほどの修理依頼がありました。
- 購入時期:平成30年2月
- 築年数:昭和62年
- 専有面積:約60㎡
- 最寄り駅:西鉄貝塚線駅より徒歩3分
- 購入金額:480万円(相場600万円)
- 借入金額:400万円(15年、金利1.0%)
- 家賃:52,000円
- キャッシュフロー:8,599円/月
- 表面利回り:13%
ポイント
キャッシュフローは小さいですが、駅から近いことや総額が小さいこと、返済期間を短くしていることを鑑みると良い物件です。
長く住んでもらっても毎月8,599円の収入があり、退去しても購入価格より相場の方が高いので利益を出せます。
区分マンション5号
650万円で購入して、4年保有後に退去が発生したので960万円売却しました。
最初はキャッシュフロー月15,000円ほどありましたが、修繕積立金値上がりの為、7,839円になってしまいました。
区分マンション6号
初めて団地っぽい物件を購入しましたが、こういった物件は実は土地の持ち分が多く、管理組合もしっかりしているのでお得です。
月々のキャッシュフローも初めて2万円越えで、目線が上がってきました。
- 購入時期:平成30年12月
- 築年数:1979年
- 専有面積:約87㎡
- 最寄り駅:JR香椎線駅より徒歩3分
- 購入金額:500万円(相場500万円)
- 借入金額:400万円(15年、金利1%)
- 家賃:73,000円
- キャッシュフロー:24,362円/月
- 表面利回り:15.6%、実質利回り:11.5%
ポイント
実質利回りが高く、キャッシュフローを生んでくれる良い物件で、修繕積立金が数億円あることも魅力でした。
毎月24,362円の収入があり、退去しても購入価格と同じくらいの価格で売れる物件です。
初めて自主管理ではなく、そのまま管理会社に管理をお任せすることにしました。
区分マンション7号
初めて現金で購入した物件で、鬼の指値を通すことができました。
ただ賃借人さんが平気で滞納する物件で、保証会社や連帯保証人を確保する必要性をひしひしと感じました。
今考えると、滞納する賃借人だから鬼の指値が通ったんだなと・・
滞納が発生した時の対応については、下のブログ記事をご覧ください。
家賃滞納発生時の対処方法完全ガイド|督促・保証人・裁判・強制退去
困っている人家賃滞納されて困ってるんだけど、どう対処すればいいの? こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。 家賃の滞納問題は、費用や労力がかかるうえ長期化することがあるた ...
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- 購入時期:令和元年8月
- 築年数:1978年
- 専有面積:約64㎡
- 最寄り駅:西鉄天神大牟田線雑餉隈駅より徒歩4分
- 購入金額:350万円(相場600万円)
- 借入金額:なし
- 家賃:64,405円
- キャッシュフロー:44,739円/月
- 表面利回り:22.0%、実質利回り:15.3%
ポイント
利回りが高く、大きなキャッシュフローを生んでくれる物件です。
金額が小さかったので初めて現金で買いました。
区分マンション8号
こちらも鬼の指値が通って、安かったので現金で買いました。
鬼の指値の通し方については、下のブログ記事をご覧ください。
鬼指値も可能!?不動産購入の㊙価格交渉術と値引き可物件の特徴8選
困っている人不動産を大幅値引きしてもらうための価格交渉術を教えて! こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。 物件を購入する際は、誰もができるだけ安く買いたいと考えますよね ...
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団地の佇まいですが、管理組合がしっかりしていてとても満足しています。
- 購入時期:令和2年3月
- 築年数:1973年
- 専有面積:約65㎡
- 最寄り駅:西鉄天神大牟田線駅より徒歩15分
- 購入金額:400万円(相場500万円)
- 借入金額:なし
- 家賃:65,000円
- キャッシュフロー:45,659円/月
- 表面利回り:19.5%、実質利回り:13.6%
ポイント
利回りが高く、大きなキャッシュフローを生んでくれる物件です。
金額が小さかったので現金で買いました。
区分マンション9号
この物件は東京の業者の三為契約でした。
三為契約とは
三為契約とは「第三者のためにする契約」のことで、例えば売主Aと買主Bがいて、買主Bが所有権移転を受ける前に別の買主Cを見つけた場合、所有権を持つ前提で売主として買主Cと売買契約を結びます。それぞれ普通の売買契約を行った場合は、必ずA→B→Cと所有権移転登記をしなければなりません。しかし所有権移転をする度に登録免許税や不動産取得税がかかるため、三為契約にすることで合法的にAからCへダイレクトに所有権移転登記ができ、Bには登録免許税や不動産取得税をかからなくすることができます。
立地が良く将来の転売が楽しみな物件の一つです。
- 購入時期:令和2年12月
- 築年数:1978年
- 専有面積:約65㎡
- 最寄り駅:地下鉄七隈線駅より徒歩4分
- 購入金額:500万円(700万円)
- 借入金額:400万円
- 家賃:50,000円
- キャッシュフロー:11,418円/月
- 表面利回り:12.0%、実質利回り:8.4%
ポイント
利回りが高く、キャッシュフローを生んでくれる物件です。
さらに賃借人が退去後、実需で売却する際にキャピタルゲインが狙える物件です。
検証結果
保有物件すべてを検証すると大変なので、9号マンションまでで検証結果を見てみます。
1戸~9戸の期間:約3年半
現保有物件数:7戸(うち2戸現金買い計750万)
売却済物件数:2戸(売却益370万円※保有時の家賃収入考慮せず)
キャッシュフロー:月141,034円(年1,692,408円)
修理などの出費:2戸修繕依頼で計20万円
いかがですか?
区分マンションのみ、かつたったの3年半で、約170万円の年間キャッシュフローと370万円の売却益を作ることができました。
これを良しとするかは人それぞれですが、サラリーマンの方であれば十分だと思います。
しかも今までの購入物件の推移を見てわかる通り、最初は慣れてないのでキャッシュフローが少ない物件を買ってしまってます。
経験値やこれらの物件から生まれるキャッシュフローを考えると、この先は2年ほどで年200万円のキャッシュフローを作れると思います。
このペースでいけば、6,7年で平均年収である500万円の年間キャッシュフローを達成して、FIREすることも可能だということになります。
ちなみにこれらの物件は、ほぼすべてネットに掲載されていた物件で、もちろんすべてファミリータイプです。
なぜならワンルームタイプは、東京や大阪のようなワンルームでも高い家賃が取れるエリアでないと儲からないからです。
ワンルーム投資に関しては、下のブログ記事をご覧ください。
不動産投資でワンルームマンション購入は失敗するからやめたほうがいい理由5選
困っている人ワンルームマンション投資は失敗するからやめたほうがいいって聞くけど、ほんと? こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。 「ワンルームマンション業者から頻繁に営業 ...
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このように検証結果は、区分マンション投資は失敗するどころか、十分に稼ぐことが可能です。
区分マンション不動産投資のメリット
収支の面でどのくらい稼げるかは理解できたと思いますので、次に区分マンション投資のメリットを解説していきます。
区分マンション投資のメリット
- 退去後は実需物件として高値で売却することができる
- 入居期間が長い
- 自主管理が可能(トラブルが少ない)
- 分散投資でリスクヘッジになる
- 長期融資を受けやすい
- 故障による修理負担が少ない
- 火災保険料が安い
以下、それぞれ解説します。
退去後は実需物件として高値で売却することができる
退去後に実需物件として高値で売却できることは、既に何度も解説してますので、ここでは省略します。
入居期間が長い
区分マンションに限らず、ファミリータイプの物件であれば、入居期間は長くなる傾向にあります。
なんだかんだ出費が多くなるのは入退去が発生する時ですので、入居期間が長い物件は助かります。
自主管理が可能(トラブルが少ない)
戸建や区分マンションは、アパートと違って騒音などの近隣トラブルが発生しにくいと言えます。
また定期清掃の必要や共用部の管理も必要ないので、とても管理しやすく、初心者の人でも自主管理ができるので、管理委託費を削減することができます。
入居者から連絡があるのは、故障が発生した時と退去時くらいです。
管理委託か自主管理にすべきかについては、下のブログ記事をご覧ください。
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分散投資でリスクヘッジになる
マンション1戸だと収入が0か100になるので空室リスクが高いと言われますが、戸数を増やしていけば、アパートと同じで空室リスクは分散されるので問題ありません。
むしろアパートの場合、震災や事件事故などが発生した際に、大きな損害を受けることになります。
区分マンションを分散して購入することは、こういった様々なリスクヘッジにもなるということです。
長期融資を受けやすい
区分マンションは立地が良い物件が多いので、売却でも賃貸でも流動性が高いため、融資を受けやすい傾向にあります。
さらにマンションはRC造で建てられているため、法定耐用年数の期間が47年と長く設定されており、長期間の融資が期待できます。
分譲マンションは質も安定していて、耐久性・断熱性・防音性が優れているため、居住性が高い点も銀行としては融資しやすいと言えます。
故障による修理負担が少ない
マンションは戸建やアパートに比べ、故障による修理負担が少ないと言えます。
最も費用負担のかかる外壁や屋根の修理、シロアリの心配もありません。
故障の数でも費用負担の面でも、マンションは安心して運用することができます。
火災保険料が安い
区分マンションは、火災保険が圧倒的に安いことも魅力の一つです。
火災保険料は値上がり傾向にあり、かつ5年を超える長期契約ができなくなったので、火災保険料の負担は増えていくことになります。
マンションであれば元々の金額が低いので、こういった負担増も軽減することができるでしょう。
不動産投資の火災保険に関しては、下のブログ記事をご覧ください。
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区分マンション不動産投資のデメリット
デメリットについても解説しておきましょう。
ただしデメリットとして挙げられるのは、1つくらいです。
管理費や修繕積立金が上がる可能性がある
私の保有物件でも2戸ほどありましたが、管理費や修繕積立金が上がることで、月々のキャッシュフローが減ってしまいます。
値上がりをコントロールすることはできませんので、受け入れるしかありません。
しかし購入する前に、管理費や積立修繕金の額は妥当なものか、すでにいくら積立金が貯まっているかを確認することで、このリスクはある程度ヘッジすることができます。
おわりに
いかがでしたか?
区分マンション投資が儲からないことはないですし、メリットがたくさんあって驚いた方もいるのではないかと思います。
逆にデメリットは、管理費や修繕積立金などのランニングコストが値上がりしてしまう可能性があることぐらいです。
規模拡大に時間はかかりますが、リスクを最小限に抑えながら着実に増やしていけることを考えると、デメリットよりメリットの方がはるかに大きいですよね。
これから不動産投資を始める人やサラリーマン、なかなか物件が買えない人などは、ぜひ区分マンション投資に挑戦してみてください。
不動産投資全般の相談や、区分マンション投資に関する相談は、下記相談サービスをご利用ください。
不動産投資のコンサルティング相談窓口30分3,800円~受付中!
困っている人不動産業者ではない先輩大家さんで、不動産投資の相談にのってくれる人いないかなぁ 私は元大手不動産売買仲介会社のトップ営業マンで、現在専業大家として不動産投資の相談サービスを提供しています。 ...
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