こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。
不動産投資家であれば、いずれはマンションやアパート建築に挑戦してみたいですよね。
私自身も直近の目標は、大きな賃貸マンションを建てて、その最上階に住むことです。
最近の中古アパート市場は、築20年前後でも利回り6%台で売り出されているような状況です。
建売の新築アパートも軒並み利回りが下がっており、私が3社ほどにヒアリングした調査では、「最近は7%いけばいい方です・・」といった状況です。
そのため投資家の中には、新築アパート建築を模索している人も多くなってきたように感じます。
そこで当ブログでは、土地から新築アパート建築投資を考えている方のために、私のリアル体験記とポイントを解説していきます。
私は2020年3月のコロナ緊急事態宣言中という、最悪のタイミングでアパートを建てました。笑
厳しい環境の中でもうまくやることができたので、そのノウハウを共有したいと思います。
こんな方におすすめ
- 土地から新築アパート建築投資を考えている
- 土地から新築アパート投資の成功の秘訣を知りたい
土地から新築アパート建築投資の経緯
私が土地から新築アパート建築投資にまで至った経緯を、すべてお話します。
地上げで格安の土地を仕入れる
とある土地が出たので、知り合いの業者さんに買ってもらったことから物語は始まります。
最初は私が購入する気はなかったのですが、買ってもらった後に、その土地の裏に袋地がゴロゴロあることに気付きます。
袋地(ふくろち)とは
建築基準法上は道路に接していないため、建物建築ができない土地のこと。
現地を確認すると空家ばかりで、これはイケる( ̄ー ̄)ニヤリと思った私は、業者さんに転売を待っていただき、袋地を地上げした後、私に買わせてくださいと直談判します。
許可を得た私は、さっそく袋地の合計5筆の所有者に手紙を送ります。
すると意外にも、すべての所有者から連絡をいただくことができ、交渉がスタートします。
袋地はほぼ無価値で、固定資産税だけ毎年払わなければならない「負動産」です。
本来は譲りうけるだけでも喜んでもらえるはずの土地なので、私は足元を見まくりの金額を提示していきます。
当然相手も接道している土地を購入した業者が欲しがっていると思っているので(実際には私が欲しがっているw)、誰一人として簡単に首を縦には振りません。Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
ただそこで簡単に譲歩してしまうと、こちらが欲しがっているのがモロに出てしまうので、あくまで強気の対応を続けます。
「もう建物建てちゃうので、そしたら購入してもらえなくなり、負動産のまま残ってしまうけどいいですか?」
激しい攻防が1年ほど続き、ようやく5筆中4筆をまとめることができました。
残りの1筆は、地上げしなくても問題ない小さな土地だったので、売る気がないなら買わないと突き放しました。笑
これで合計5筆、約150坪の大きな土地に仕上がったので、業者さんからまとめて購入することになります。
建築会社の選定
地上げがまとまってホッとしたのも束の間、今度は建築会社選びと融資に奔走することになります。Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)
建築会社は5社ほどに話を持っていきましたが、まともに取り合ってくれたのは3社のみ。
2社は2階建てのアパート業者、1社は3階建てのアパート業者で、土地的には容積率200%のため3階建てが良いのは分かっていたのですが、ボリュームが大きくなりすぎるため融資が付くか不安でした。
しか~し!3階建てのアパート業者は、安価かつ良質なアパートを建築する業者で総額が抑えられたため、この業者さんにお願いすることに決めます。
金額は40~45㎡の1LDKと2LDKの計12戸で、1戸当たり605万円です。
建物の総額は、、
605万×12戸=7,260万円(税込)ドドン!!!!
になりました。
ちなみに設計士からあがってきた間取りがイケてなさすぎたので、すべて私が作り直しました。┐(´д`)┌ヤレヤレ
土地から新築アパート建築投資の費用と融資
さてここで問題が・・
いよいよ融資の打診!という時に、法人の設立が完了していませんでした。
しかも私が代表取締役になると会社にバレる恐れが・・
結局、当時の彼女にとりあえず代表取締役になってもらい、当然私は株主100%ということで設立することを前提に審査を進めてくれて、承認がおりる頃には無事設立完了。ε-(´∀`*)ホッ
アパート建築にかかった費用内訳は、以下の通りです。
土地・・・6,000万円
建物・・・7,260万円
解体費用・・235万円
諸費用・・・315万円
合計・・・1億3,810万円
うち、借り入れ1億2,500万円、自己資金1,310万円
私個人での借り入れ実績が豊富だったのと、土地を安く地上げしていったために積算評価が高く出ていたことが、銀行さんを前のめりにさせた要因でした。
しかし法人融資一発目で、代表取締役が第3者にもかかわらず、よく1億2,500万円もの融資を承認してくれたなぁと思います。アリガタヤー
融資がおりて土地の決済を完了し、いよいよ着工です!
着工してからは早い早い!
そんなに早くていいの?というくらいどんどん建ち上がっていきます。(@_@;)ドンダケー!!!
途中コロナの影響で、キッチンなどが入らないかもしれない問題に直面しましたが、アパート業者に確認すると大丈夫とのこと。(*´з`)ウーン…タノモシイ…
結局3階建て12戸の大規模アパートにも関わらず3~4ヵ月ほどで完成♪
初めての経験で大変だっただけに、感慨深いものがあります。( ノД`)シクシク…
しかーし!!!!建てることが目的ではありません。
家に帰るまでが遠足、満室にするまでが土地から新築アパート投資です。
コロナ禍(緊急事態宣言中)の賃貸募集
賃貸業者3社ほどに見積もりを出してもらい、平均値から全戸3,000円ほどアップの強気家賃で、知り合いの賃貸業者にお願いして募集をスタートします。
条件は依頼した知り合いの業者が付けてくれたらAD1ヵ月分のみ、他の業者が客付けの場合はその業者にもAD1ヵ月分の計2ヵ月分です。
通常新築の場合は賃貸付けしやすいので、AD2ヵ月分も払うことは珍しいと思いますが、12戸と大規模だったこと、コロナ禍で苦戦が予想されたことを理由に、他の業者にも積極的に客付けしてもらえる条件にしました。
すると、、、
コロナ禍の緊急事態宣言下にも関わらず1ヵ月半で満室に。(;・∀・)アラ、ハヤイコト
今回賃貸業者が提案する家賃で募集してたら、3,000円×12戸=月々36,000円も損していました・・
不動産業界では、業者の言うことを簡単に信じてはいけません。
自分でもしっかり調べるべきです。
土地から新築アパート建築投資の収支
この物件の収支も公開しておきます。
- 年間収入 12,120,000円
- 年間借入返済 5,653,080円
- ランニングコスト 291,430円
- 固定資産税 600,000円
年間収支合計 5,575,490円 - 表面利回り 8.7%
- 実質利回り 8.1%
- ROI 4.0%
- CCR 42%
いや~一発560万近くの年間キャッシュフローは大きいですよね♪
しかも新築なので、しばらくは修理などの心配もいりません。
今回は物件をまとめて売ってくれた業者さん、銀行、建築会社、賃貸仲介会社と多くの方に支えられ助けてもらい、何とか大成功を収めることができました。
このブログが、今後土地から新築アパート投資にチャレンジしようと考えている方の参考になれば幸いです。
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では次に、土地から新築アパート投資のポイント8選を解説していきます。
土地から新築アパート建築投資のポイント8選
土地から新築アパート建築投資のポイントは以下8つです。
ポイント
- 土地の狙い目は容積率150~200%
- アパート建築時の着工金や中間金はできるだけ少なくしてもらう
- アパート1戸当たりの広さは40㎡以上の2LDKがおすすめ
- 設備でインターネットWi-Fiは必ず導入
- 短期退去違約金を設定する
- 家賃の新築プレミアムはむしろ逆
- 早く入居を決めるためにAD(広告費)は2ヵ月分にする
- アパート管理は最初が重要と心得よ
それぞれ解説します。
土地の狙い目は容積率150~200%
アパート建築のための土地を探す際は、容積率150~200%の土地を探すと、採算に合う土地が見つかりやすいです。
なぜなら一種低層のような容積率80%の土地だと、戸数が取れないため採算が合わない可能性が高いだけでなく、実需で戸建てを建てたい人とも競合になるからです。
例えば同じ50坪の土地でも、容積率が80%だと40坪までしか建てれませんので、1戸あたり30㎡のアパートを建築しようとした場合、4戸しか作ることができません。
しかし容積率が150%だと、75坪まで建てることができるので、1戸あたり30㎡のアパートなら2倍の8戸も作ることができます。
注意ポイント
単純計算の話であり、都市計画や建築基準法の制限などにより、容積率いっぱい建築できるとは限りません。
当然150%の土地の方が土地値は高くなるのですが、かといって2倍にはならないことを考えると、費用対効果は高くなることになります。
そしてこういった土地の容積率をMAXまで使うために、木造3階建てのアパートを建築するようにします。
例えば建ぺい率60%・容積率150%の土地の場合、容積率50%になるように1階部分を作り、それを3階建てにすれば、ちょうど150%の容積率を使うことになります。
しかも3階建ては準耐火構造になるので、融資も30年で依頼することができます。
ちなみに容積率300%以上になると、マンション建設業者であるデベロッパーなどと競合になるので、なかなか勝ち目がありません・・
というわけで、最も土地が買える可能性が高く、採算も合いやすい150~200%の土地に3階建てを建てる方法をおすすめします!
アパート建築時の着工金や中間金はできるだけ少なくしてもらう
アパート建築の融資の流れは以下のようになります。
- 土地購入時
- 建築着工時
- 建築中間時
- 建築完了時
基本的にはこの4段階で、つなぎ融資をしていくことになります。
実は銀行は、土地と建築完了時までの1~3のつなぎ融資に対しては、金利のみの支払いにしてくれます。
そのため着工金と中間金は少なくすることで、金利支払いを少なくすることができます。
着工金と中間金の支払わなければならない割合は、建築会社によって変わりますが、基本的にはそれぞれ2~3割程度です。
そこを1割にしてもらうことで、金利負担を小さくすることができますので、お願いしてみてください。
また完成時の最後の融資に関しては、募集期間を考慮して、完成時ではなく完成から数ヵ月後の返済スタートにしてくれますので、こちらもあわせてお願いするようにしましょう。
例えば3ヵ月後にしてもらえた場合、完成から1ヵ月で満室にできたら、残りの2ヵ月は家賃がそのまま収入になるので、次の物件購入の大きな資金が作れることにもなります。
アパート1戸当たりの広さは40㎡以上の2LDKがおすすめ
土地を購入してアパートを建築するときは、最適なボリュームに合わせることも大事ですが、プラン上問題なさそうであれば、1戸あたり40㎡以上にすると不動産取得税が免除されます。
すべての住戸を40㎡以上にすれば、不動産取得税はほぼゼロになりますが、例えば30㎡×4戸、40㎡×4戸にした場合は50%が免除になりますので、できる限りの戸数分でも有効です。
新築アパートの不動産取得税は、数百万という規模の請求がきますので、本当に助かる制度です。
またメリットはこれだけではありません。
30㎡前後の1LDKアパートは市場にたくさんありますが、40~50㎡の2LDKアパートは供給が少ないため、客付けしやすいという大きなメリットもあります。
実際に私のアパートは1LDK6戸2LDK6戸で建築しましたが、やはり2LDKから入居が決まっていきました。
ちなみに同じ㎡数でも1LDKではなく2LDKにするだけで、3,000~5,000円ほど高い家賃設定が可能になります。
2人で住む人や家賃を抑えたい核家族に需要があり、現代にマッチした広さなのだと思います。
設備でインターネットWi-Fiは必ず導入
アパート経営において、インターネット無料は入居者の要望で常に上位ランクインしている設備です。
順位 | 単身者向け人気設備ランキング | ファミリー向け人気設備ランキング |
---|---|---|
1 | 室内洗濯機置場 | 追い炊き機能 |
2 | TVモニター付きインターホン | 室内洗濯機置場 |
3 | インターネット無料 | TVモニター付きインターホン |
4 | 温水洗浄便座 | 独立洗面台 |
5 | 独立洗面台 | 温水洗浄便座 |
6 | エントランスのオートロック | インターネット無料 |
7 | 備え付け照明 | システムキッチン |
8 | 宅配ボックス | ガスコンロ(2口/3口) |
9 | 高速インターネット(1Gbps以上) | エントランスのオートロック |
10 | ガスコンロ(2口/3口) | 宅配ボックス |
参考:全国賃貸住宅新聞
アパート全体でインターネット設備を導入すると、平均家賃2,000円ほどアップが見込めます。
私はギガプライズという会社のインターネットを利用していますが、導入初期費用は44万円ほどかかるものの、維持費用は12戸で毎月8,800円しかかからないためコスパは最強です。
今後Wi-Fi需要は、さらに高まることが予想されますので、必ず導入するようにしましょう。
短期退去違約金を設定する
新築は意外に退去や問題が発生しやすいため、短期退去違約金を1年以内の退去は2ヵ月分、2年以内の退去は1ヵ月分にしておくことをおすすめします。
正確には室内クリーニング代1ヵ月分ももらうので、退去時にいただくのは計3ヵ月分になります。
退去後の室内クリーニング業者は、「くらしのマーケット」で探すと格安でおすすめです。
退去は以下の理由が多いです。
- 思ったより月々の負担が重く支払いが苦しい
- 隣接住戸がうるさい
2.に関しては問題を追及して、原因である賃借人には最悪退去してもらうなどの対処が必要ですが、違約金はその際の原資に充てることもできます。
決して気持ちの良い収益ではありませんが、こちらも事業としてやっている以上、短期退去の違約金はきちんと設定し、リスクヘッジに努めましょう。
賃貸契約の特約やコツについては、下のブログ記事をご覧ください。
不動産投資家必見!絶対に知っておきたい賃貸管理経営術と契約特約
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家賃の新築プレミアムはむしろ逆
「新築プレミアム」といって、新築は希少性が高く綺麗なので、高い家賃が取れると言われています。
しかし新築アパートの場合、戸数が多ければ多いほど空室を早く埋めないといけないので、強気な家賃設定をすることが難しくなります。
実際に私のアパートでは、1年後に退去した部屋を新築時より2,000円高い家賃で募集しましたが、すぐに埋めることができました。
新築時の募集家賃は、賃貸会社3社に査定してもらい平均家賃の3,000円アップで全戸募集しました。
家賃設定も賃貸会社に任せてはいけません。
必ず自分自身でも調査し、最終的には自分で決めるべきです。
しかし新築時の家賃が強気になれないのは、どのオーナーも同じ心理かと思います。
アパートが完成すると融資の返済が始まってしまうので、早く賃料を得なければ厳しい状況に追い込まれますからね。
その分2回転目は、少し強気の家賃設定で募集をかけてみましょう。
早く入居を決めるためにAD(広告費)は2ヵ月分にする
新築は戸数が多いほど、早く入居を決めることが先決になります。
そこで入居者を募集してくれる賃貸仲介会社には、ADを2ヵ月分払うようにします。
具体的には、管理会社もしくは募集を任せる仲介会社にAD1ヵ月分を約束し、募集してもらいます。
もし管理会社が客付けしてくれたらADは1ヵ月分で済みますが、客付けしてくれた業者が別の会社の場合は、その会社にもADを1ヵ月分支払うので、合計2ヵ月分といったやり方です。
注意ポイント
必ず業者間の物件資料に、客付業者にADが1ヵ月分あることを、募集業者に記載してもらってください。
こうすることによって、他の賃貸仲介会社も積極的に紹介してくれるようになりますので、早く客付けができるというわけです。
仲介会社からしたら新築なので決めやすいですしね。
ちなみにこのAD2ヵ月分は、礼金もしくは敷引き2ヵ月分で募集することで、オーナーの実質負担をゼロにすることもできます。
このように効率的な賃貸募集を心掛けるようにしましょう。
アパート管理は最初が重要と心得よ
アパートは様々な人が住むことになるので最初が肝心です。
共用部にチラシを捨てる人、たばこの吸い殻を敷地内に捨てる人、ゴミ出しルールを守らない人、騒音がうるさい人など、いろんな人がいます。
そこで最初だけでも厳しめに管理を徹底することで、このアパートは厳格に管理されているからヘタなことはできないな、という感覚を入居者に持ってもらうわけです。
逆に共用部が汚いままになっていたり、騒音問題が発生しても注意したり張り紙をしない場合、満足度が下がるばかりかそういった人が集まるアパートになってしまいます。
またアパートは、意外と共用部が汚れやすいので、定期的に清掃を行うようにしましょう。
共用部の清掃業者は「くらしのマーケット」や「ご近所ワーク」を利用して探せば、格安で依頼することができるのでおすすめです。
管理会社の選び方は下のブログ記事をご覧ください。
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おわりに
いかがでしたか?
土地から新築アパート建築投資と、運営管理の重要なポイントを解説してきました。
大事なのは、自分が住みたいと思えるようなアパートを妥協なく作ることです。
建築会社や管理会社に任せっきりにしては絶対にいけません。
新築アパートの建築は大変ですが、その分楽しくやりがいもあり勉強にもなります。
不動産投資をされる方にとっては良い経験にもなると思いますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
新築アパートを建築するまでの具体的な手順については、下のブログ記事をご覧ください。
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