こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。
賃貸管理には、オーナー自身で管理を行う自主管理と、管理会社に委託する管理委託の2つの方法があります。
不動産投資を始めると、管理会社に委託するか自主管理にするか決めなければなりません。
自主管理は管理会社に委託するコストがかからない、管理委託にすれば賃貸管理にかかる手間や時間が省けるということになります。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、物件種別やオーナーの賃貸経営スタイルに合った選択をすることが大切です。
結論からいうと、戸建と区分マンションは自主管理、アパートなどの一棟ものは管理委託にすることをおすすめします。
当ブログではその理由と、自主管理および管理委託のそれぞれのメリットとデメリットを解説していきます。
賃貸経営で重要な管理委託と自主管理の選択にお役立てください。
こんな方におすすめ
- 管理委託と自主管理のメリットとデメリットが知りたい
- 現状の管理会社や、賃貸管理状況に不満がある
- 管理委託か自主管理かで迷っている
コンテンツ
賃貸管理を自主管理する場合のメリット
自主管理とは、故障・トラブル対応や清掃などのすべてを、オーナー自ら行う管理方式です。
賃貸募集や賃貸契約書の作成も自身で行うと書いてあるサイトを見かけますが、実際にはそんなことはありません。
退去が発生して賃貸募集する際には、仲介会社に依頼をすればいいからです。
賃貸募集や賃貸契約書の作成は、オーナーにはできないですからね。
そのため自主管理とは、賃貸募集や契約書作成は含まない管理と捉えてください。
以下、自主管理のメリットです。
自主管理のメリット
- コスト削減になる
- 賃貸経営のノウハウが身につく
- 仲介業者やリフォーム業者などの人脈が広がる
- 物件の変化(老朽・不具合など)に気付きやすい
- 入居者とコミュニケーションが取れる
それぞれ解説します。
コスト削減になる
一番のメリットは、管理委託費用が削減できることです。
毎月家賃の約5%が削減できるので、削減効果は大きいですよね。
賃貸経営のノウハウが身につく
自分ですべて管理するので、物件の状況把握をしつつ、管理ノウハウを身に付けることができます。
管理業務を委託するにしても、自分自身が管理業務のノウハウを持っていることは大きなアドバンテージになります。
仲介業者やリフォーム業者などの人脈が広がる
賃貸管理をする上で必要な関連業者と人脈を築くことができます。
人脈を築いて自分の不動産投資チームを作っていくことで、管理運営がラクになります。
チームによる効率的な賃貸経営については、下の記事をご覧ください。
不動産投資の成功にはチームが不可欠!不労所得になる効率的賃貸経営
困っている人不動産投資で成功するにはどうすればいいの? 優秀なチームを作ることだねMASA 困っている人どうやってチームを作るの? こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。 ...
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また関連業者から最新情報を得られることで、物件に何が求められているか把握できるのは大きなメリットです。
それぞれの業者と直接やり取りすることで、価格の相場観も養われますし、賃貸ニーズを知ることもできます。
物件の変化(老朽・不具合など)に気付きやすい
管理を委託する場合は、ほとんど物件には行かないため、物件の変化に気付くことができません。
例えば共用部の電球が切れていたり、通路に大量の荷物が置かれてあることに気付くことができます。
管理会社は多くの管理物件を抱えているため、自分の物件を完璧に管理してくれるわけではありません。
自主管理では、月に一回は物件を確認することで、様々な変化に気付くことができるでしょう。
入居者とコミュニケーションが取れる
故障やトラブルが発生した際には、入居者とコミュニケーションを取ることができます。
そこでちょっとしたヒントやトラブルの種を見つけることもあります。
入居者としても、オーナーがどんな人か知れることは安心感につながります。
賃貸管理を自主管理する場合のデメリット
以下、自主管理のデメリットです。
自主管理のデメリット
- 時間と手間がかかる
- 常に気にかける必要がある
- 相談できる相手がいない
それぞれ解説します。
時間と手間がかかる
自主管理は手間や時間が取られるため、副業で賃貸経営している人にとっては大きな負担になります。
いつ電話がなるかもわかりませんし、緊急で物件に駆け付けなければならないこともあります。
毎月の家賃の入金確認も地味に面倒です。
トラブルやクレーム対応、家賃の督促などを入居者と直接やり取りすることになるので、精神的にも大きな負担になる可能性があることは知っておいた方がよいでしょう。
常に気にかける必要がある
賃貸管理も仕事の一つですので、常に気にかける必要があります。
特に心配性の人は、大きなストレスを感じるかもしれません。
相談できる相手がいない
自主管理では相談できる人がいません。
自分ですべて判断し実行しなければならないため、知識や判断力が求められます。
賃貸管理を委託する場合のメリット
管理委託とは、管理業務全般を管理会社に任せる管理方式です。
以下、管理委託のメリットです。
管理委託のメリット
- 手間と時間がかからない
- 入居者とオーナーともに安心感が得られる
- 賃貸経営の相談ができる
それぞれ解説します。
手間と時間がかからない
自主管理とは違い、オーナーが直接入居者とやりとりすることはありませんし、管理業務はすべて管理会社に任せられます。
そのため手間も時間も取られないことが一番のメリットと言えるでしょう。
特に副業でやっている人にとっては大きなメリットです。
入居者とオーナーともに安心感が得られる
管理会社がいることで、いつでも連絡が取れる安心感があります。
管理会社によっては、24時間体制で緊急連絡を受け付けるサービスを行っている会社もあります。
自主管理だと自分に用事がある場合、連絡が取れないこともありますからね。
賃貸経営の相談ができる
リフォームや家賃設定、トラブルへの対処など、管理会社と相談しながら判断していくことができます。
プロが付いているという安心感もありますよね。
賃貸管理を委託する場合のデメリット
以下、賃貸管理を委託する場合のデメリットです。
管理委託のデメリット
- 費用がかかる
- 担当者によって能力が変わる
- 管理会社とのやりとりにストレスを感じることもある
- 物件の正確な状況が把握しにくい
それぞれ解説します。
費用がかかる
家賃の約5%の管理費用は、大きな出費です。
管理が面倒ではない物件や家賃収入が大きい物件の場合は、3%で管理してもらえないか交渉してみるのもいいでしょう。
会社や担当者によって能力が変わる
管理会社や担当者によって、管理業務の質が大きく異なります。
社内で情報が共有されていないことが原因で、大きなトラブルに発展してしまうこともあります。
賃借人はオーナーには強く言えなくても、管理会社に対しては強気になる人も多いですからね。
そのため管理会社の見極めがとても重要です。
管理会社の選び方については、下の記事を参考にしてください。
不動産投資のアパート賃貸管理会社の選び方9選と管理運営の注意点
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管理会社とのやりとりにストレスを感じることもある
残念ながら、管理会社はテキトーな会社や社員が多いのも事実です。
報連相がロクにできない、仕事が遅いなど、管理会社とのやりとりでストレスが溜まることも多々あります。
ストレスを溜めないためにも、管理会社には期待しすぎないようにしましょう。
物件の正確な状況が把握しにくい
管理会社の担当は、頻繁に物件を見回っているわけではありません。
不具合があっても、軽微であればオーナーに報告しないこともあります。
オーナー自身が物件に興味を持たず放置していれば、このオーナーは何も言わないし、物件を見に行くこともないし、この程度やっておけば大丈夫と、管理会社もそれなりの対応しかしなくなることがあります。
管理委託するにしても、オーナー自身が積極的に物件に関わり、普段から管理会社とコミュニケーションを取って、監視されているという感覚を持ってもらうことが重要です。
管理委託から自主管理にした場合のコスト削減例
自主管理にすることで、委託する場合の管理会社に支払う管理費用分がコスト削減になります。
実際にどの程度コスト削減につながるのか、具体例を挙げて解説していきます。
8戸で家賃5万円/戸のアパートの管理料を例に見ていきます。
【管理委託の場合】
管理会社に支払う管理費用は、1ヵ月の家賃総額の5%前後です。
今回の例では5万円×8戸×5%=2万円となるため、年間では24万円の支出です。
【自主管理の場合】
自主管理であれば管理会社に支払う費用は、当然0です。
年間24万円は大きいですよね。
この費用と手間や取られる時間を考えた時に、割に合うかがポイントになります。
家賃規模が大きくなればなるほど負担は大きくなるので、家賃が高い物件は自主管理、家賃が低い物件は管理委託といった戦略も有効です。
皮肉なことに家賃が低い物件の方がトラブルや滞納も多いですし、物件自体古いことが多いので賃貸付けも大変になります。
賃貸経営に関わるコストの中でも大きなコストになりますので、シビアに検討していきましょう。
賃貸管理におけるコスト削減については、下の記事をご覧ください。
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自主管理にした方が良いケースと理由
私が考える自主管理にした方が良いケースは以下の通りです。
自主管理にした方が良いケース
- 戸建および区分マンション
- 自分ですべてを把握したい人
- 手間を面倒だと感じない人
それぞれ解説します。
戸建および区分マンション
戸建や区分マンションで管理業務が発生するのは、ほとんどが故障の時と退去の時のみなので、自主管理で十分です。
実際に僕は、戸建と区分マンションだけで10戸以上自主管理で保有していますが、賃借人から連絡があるのは1年間で平均3回ほどです。
故障が発生した時は、くらしのマーケットなどを利用すれば、修理内容別に良い業者を簡単に見つけることができます。
施工件数や口コミの評価を見れば、質の高さが一目瞭然で分かりやすいです。
退去の際は、次の賃貸募集や売却を任せる業者に立ち合いしてもらえば問題ありません。
また私のように、退去後は実需物件として売却する戦略の場合、賃貸募集が必要ありません。
もし再度賃貸に出す場合は、近くの賃貸仲介会社数社に依頼をします。
アパートは清掃業務や共用部の管理、頻繁に賃貸募集が必要になるため、基本的に管理委託することをおすすめします。
どうしても自主管理する場合は、家賃が高い小さなアパートのみにします。
家賃が低く規模が大きいアパートほど、トラブルや賃貸募集が多くなるからです。
自分ですべてを把握したい人
自分で保有物件のすべてを管理把握したい人もいるかと思います。
そういった人は、居住地の近くのみで物件を購入していかなくてはなりません。
自主管理は何か起こった時の対処、退去時の立会い、物件の状況把握などをする必要があるためです。
手間を面倒だと感じない人
手間を面倒だと感じない人で時間がある人は、自主管理をしてもいいでしょう。
ただし物件が居住地の近くであることはやはり必須です。
管理委託にした方が良いケースと理由
管理委託にした方が良いケースは以下の通りです。
管理委託にした方が良いケース
- 遠方の物件
- アパートなどの一棟もの
- とにかく手間や面倒が嫌いな人
- 管理会社から収益物件の紹介が期待できる場合
それぞれ解説します。
遠方の物件
遠方の物件は、トラブルへの対処や、退去時の立会い、共用部の清掃や維持管理ができないため、管理会社に任せた方が安心です。
そもそも私は、遠方の物件を購入することをおすすめしていません。
遠方は相場やエリア特性が不明ですし、自分の管理におけるチームが利用できず、不効率経営になってしまうからです。
不動産投資のドミナント戦略の有効性については、下の記事をご覧ください。
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アパートなどの一棟もの
アパートなどの一棟ものは、共有部分の管理や清掃などが必要になります。
また戸建や区分マンションに比べ、入退去の回転が早く、賃貸募集の機会も多くなります。
戸数が多い分だけ水回りの数も多いので、故障も起きがちです。
アパートは多くの手間がかかるので、管理会社に管理費用を払っても、それ以上の費用対効果が期待できるということです。
とにかく手間や面倒が嫌いな人
とにかく手間や面倒が嫌いで、ストレスを抱えたくない人は、管理を委託した方がいいでしょう。
ただし管理会社に任せっきりにすると、すべて管理会社の都合の良いように管理されてしまうので注意が必要です。
管理会社から収益物件の紹介が期待できる場合
管理会社から新たな収益物件の紹介が期待できる場合は、不要でもあえて管理を任せることで、物件情報を手に入れるという考え方もあります。
物件購入の仲介をしてくれた会社が、多くの収益物件を売買しているような管理会社の場合は、あえて管理を任せることも検討してみましょう。
おわりに
いかがでしたか?
自主管理を検討もせずに、すべて管理委託している人もいるかと思いますが、自主管理のメリットや重要性もお分かりいただけたと思います。
ちなみに今回の内容は、専業大家でもサラリーマン大家でも同じことが言えます。
実際に私はサラリーマンを退職して専業大家になってからも、このスタイルを変更していません。
自主管理にもかかわらず、ほとんど手間や時間はかけずに、経済的かつ効率的な賃貸経営ができています。
もし今すべての物件を管理委託している人は、これを機会に自主管理へ変更することも検討してみてくださいね!
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困っている人不動産業者ではない先輩大家さんで、不動産投資の相談にのってくれる人いないかなぁ 私は元大手不動産売買仲介会社のトップ営業マンで、現在専業大家として不動産投資の相談サービスを提供しています。 ...
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